January 12, 2026
東京銀座「メゾンエルメスフォーラム」で開かれているこじんまりとした企画展を観てきた。フランス現代美術「絵画の織り成す星座」という
企画名に惹かれてフラッと入ってみた(実は、フランス現代美術というと何だか難解そうでフランスならではの独特の気配がして・・・・)が
全体的に、様々なオブジェを通して「イメージから知・情・意そして言葉への移行が醸し出すフランス現代絵画の雰囲気に触れた気がする。
クリスチャン・ボヌフォワは1948年フランス、サランドル生まれ、現在パリ在住。最初は美術史家、美術評論家として活動していたが、70年に
アンリ・マチスの彫刻『背中』に触発され画家への一歩を踏み出すことになったようだ。
フラッと引き込まれたにしては、強烈な哲学・美学・言語学の講義に触れたような気分になり、絵画は時代遅れと主張し、絵画でも彫刻でも
その特殊性を侵食し、作品に融合していく。コンセプチュアル・アートはこの融合の動きが極まり、アヴァンギャルドの時が満ちてきて実験的
模索の場として機能していくと述べているように、非常に観念的ではあるが、作品の持つ繊細さ・強烈さ、しなやかさを兼ね備えている。
展示形式から「思考」を押しだした一種の「選ばれた」回顧展として特筆してみると、
構造としてのデッサン『バベル』、
技術実験としてのノート、あるいはスケッチブック『フィオレッティ』、
凝縮の場としての絵画『ユリイカ』、
遊びと空間化としてのコラージュ『ルド』、
今回のために制作された『コンポジション(銀座の上空の黄道十二宮の星座)』
最後に、”人間の営為と自然の営為の組み合わさった行為が、芸術作品の本質”と語っているように、感情や思考はそれぞれの道を行き
他の媒体、他の身体に変容し、他の場所へ移動する。
非常に面白い時間と空間を体験したひと時でした。
2月28日まで開かれているので是非鑑賞してみて!!!!
ヘドデル・キドリンスキー