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仏像半島ー房総の美しき仏たちー

「仏像」と言えば、奈良・京都・鎌倉の興福寺、東大寺、薬師寺、建仁寺等々の国宝、重要文化財だと大概に思ってしまう。
大体の人が小・中・高の修学旅行で素通りしてきた思い出しかないはずである。
ただ今、千葉市美術館で開かれている「仏像半島−房総の美しき仏たち−」は見応えのある、おとなしげな隠れた素晴らしい企画展であると思う。
房総の地に仏教文化が伝播普及していったのは7世紀後半だと言われている、奈良・京都に遅れること80年足らずぐらいで多くの寺院が建立され多彩な造形、木の材質感をそのまま伝える重厚で量感豊かな仏像や「都ぶり」と評される優美で端正な、奈良京都に習った仏像が150体を超える大々的な大規模な展観になっている。
奈良・京都の仏さまがたは、どこか人間とかけ離れた宇宙人的な表情で造形されていますが、房総の仏さまたちは豊な海と大地を背景に荒々しく、極めて個性的な様相が見受けられる。
最初にお目にかかれるのは、飛鳥時代後期の薬師如来坐像(龍角寺);関東の白鳳仏の代表には圧倒されます。
薬師如来立像(南房総:小松寺)、聖観音菩薩立像(君津:大正寺)の穏やかな出で立ちにはすべての生類が救われる思いがする。
東明寺(富津市)の薬師如来立像とそれを取り巻く十二神将立像の宇宙的なバランスが、われわれ現代人をも”救ってやるぞ!”という意気込みが感じられる。
かたや、小松寺(南房総)の薬師如来立像の周りにも十二神将立像がおられるが、これは喜怒哀楽満載でユーモラスなしぐさや出で立ちで愉しくさせてくれる。
はたまた、密蔵院(佐倉)の緊迫で彩られた薬師如来立像の趣と立ちはだかる十二神将立像にも心穏やかにさせてくれる。
なかなか見応えのある薬師如来と十二神像ばかりである!!!

千手観音菩薩立像(真野寺:南房総)と二十八部衆立像および風神雷神像にも圧巻である。
合わせて、那古寺(館山)の千手観音菩薩像は重要文化財に指定され、鋳造仏としては奈良・京都にも匹敵するぐらいの文化財である。

最後に紹介したい素晴らしい特別展示は、石堂寺多宝塔脇間彫刻(南房総)の十六面の木彫り彫刻である。すべて阿吽の様相で構成されている。
北斎に影響を与えたと言われる「波の伊八」のゆえんである。
大山寺(鴨川市)の倶梨伽羅龍;初代伊八作の最高傑作かもしれない。

必見です!!!
感動ものです!!!

場所:千葉市美術館  
期間:4月16日〜6月16日  休刊日は5月7日、5月20日、6月3日。
お問い合わせ;043−221−2311


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