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『中国扇面画展』を見て!

渋谷松涛美術館で小粒だが、面白い展覧会を観て来た。

北京の中国美術館が所蔵する扇面画(中国の伝統的な絵画芸術の様式)
明末から清初め、現在活躍している諸家の作品まで100点余が展示されていて、
伝統を受け継ぎつつ新たな創作へ挑戦し、
歩み続ける中国山水画の長い歴史と日本との美術交流史を垣間見ることが出来る展覧会である。

扇面画藝術について、字や絵画の記されていない扇を素扇といい、
片面に書が記され、片面に画が描かれている扇を成扇というらしい。
 
扇面画は中国では長い歴史があり、
中国の扇子文化の重要な一部であり、
民族的な特殊様式である。

扇子が納涼という実用的なものから工藝装飾品、
儀礼的装飾品に至る歴史であり、
書画扇の鑑賞から書画藝術の審美様式への変遷過程でもある。

遡ってみると、晋の時代、宋の時代に製作された羽扇、
戦国時代の竹扇、
儀式に用いられた儀仗扇、
その後改良され団扇(絹で作られる)、
逸品揃いの折扇、扇子は日常生活、
宮廷儀礼や交際の道具であり、
礼儀、教養を示すものだったようである。

どこの国でも同じように、近現代には多様な斬新な表現形式を探求し、
個性豊かで多様性に満ちた独特の芸術的魅力のある作品が生み出されている。

扇子は実用品から芸術品に転化するまでの長い歴史を経て、
中華民族の歴史文化を継承し、
伝統的絵画芸術の浪漫的心情を伝えるものである。

やはり、宋時代の扇面画の方が風情もあり、
山水画の趣が漂っていて感じるものがある。

明・清時代ぐらいから色彩鮮やかに、
多様性に溢れる斬新的なものが多くなっている。

強いて不満を言えば、もう少し古い時代の扇面画を多く展示してもらいたかった。

地下と2階の展示室の時代におけるテーマの変遷、
構図の変化、色彩の変化をバリエーション豊かに、
解説して見せて欲しかったと思う。
しかしながら、初めて観るものも多く、新鮮な中国絵画の一面を見せてもらった。

必見の余地あり・・・です!!!

ヘドデル キドリンスキー


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