芸術広場|Office I Ikegami blog

第3回恵比寿映像祭 『デイドリームビリーバー!!』展を観て by東京都写真美術館



“アートと映像が交差するフェスティバル”
第3回:今回のテーマは「夢と現実」、前回2回の「映像とは何か?」というテーマよりもっと根源的な人間の感覚の神秘性と感受性をアートという装置を通して夢想・妄想・空想することにより”人が目覚めたまま見る夢=白昼夢(デイドリーム)”へ誘ってくれる映像祭になっている。

ファンタジーであれリアリズムであれ、不可視のものを可視化する映像の力を信じ、矛盾をはらんだ現実に目覚めたまま、しかしオルタナティヴな視座を提示しうるだけの知性と愚直なまでの信念によって、不思議な空間と不可思議な世界、アンビヴァレンツとユーモアの臨場感が伝わる作品ばかりに仕上がっている。

まず第一に「メディアが結ぶ夢」
テクノロジーを介することで、初めて像を結ぶ夢、あるいは現実とはまったく違う見え方がするもの
アピチャッポン・ウィーラセタクン«窓»ハロルド・ユージーン・エジャートン«ミルク・クラウン»



第二に「可塑的な時空」
映像の中でしかありえない時間と空間の表現とそ知覚についても、多くの作家や技術者が繰り返し挑み、問い直してきたもの
ダニエル・クルックス«スタティック(走る男)» «スタティック(動きの中に静寂を求む)»
タニア・ルイス・グティエレス«時の壺»

第三に「現実と夢とのせめぎあい」
リアリティとフィクションが時に交錯し、時に転倒する有り様を描き出すもの
ヤン・シュヴァンクマイエル«「サヴァイヴィングライフ」のためのコラージュ»



第四に「妄想のカタチ」
荒唐無稽な妄想・夢想・空想の世界に像を与え、アニメーションという技法とその多様性についてあらためて向き合う
ローレンス・ジョーダン«インタープリテーション»«スピーカーボックス少年錬金術師»
黒坂圭太«緑子/MIDORI-KO» 松本 力«終わりを照らすものⅠ»
しりあがり寿«白昼夢婦人»«ゆるめ~しょん:sleep»




最後に「記憶の箱」;映像によって開け放たれる記憶や歴史への考察、ドキュメンタリーの作法やアーカイヴの在り方を考える機会
「みんなで見る夢」複数の人たちが同じ映像を見ることの意味:マスメディアや共同体のあり方を問いかけるという今までと違った映像祭でした。


ヘドデル キドリンスキー


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