芸術広場|Office I Ikegami blog

『シュルレアリスム展』~パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による~ 於国立新美術館

シュルレアリスム展1
『シュルレアリスム展』
~パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による~
国立新美術館



これほどまでに充実した「シュルレアリスム展」が今までに在っただろうか・・・?!!
1924年、アンドレ・ブルトンのパリで「シュルレアリスム宣言」により20世紀最大の芸術運動が始動した。その数年前からの「ダダ」運動は、素朴で自然派生的な創作、あるいは自然のプロセスに着想を得たフォルムの生成という夢想的な神話を、進歩という近代の信条や技術の合理主義に寄せるナショナリズムが共感を呼び、自分たちの「モデルニスム」の流れに位置するもの、フランス文学の伝統に根ざすものと規定していた。アンドレ・ブルトン、ルイ・アラゴン、フィリップ・スーポーらが創刊した雑誌『リテラチュール[文学]』の発展と終息の歴史はブルトンと友人たちが「ダダイスム」から転向し離別する流れと重なっていく。シュルレアリスム(超現実主義)は、特異な性格を示し、偶然性、夢、幻想、神話、共同性などを軸に人間の深層心理の探求によって新しい人間像を求め、日常的な現実を超えた美と真実を発見し、芸術を通して人間と社会の変革を目指す運動となっていく。

シュルレアリスム展2
また、シュルレアリスムの歴史はまた、絶え間ない論争、対立、分裂の歴史でもあった。
ブルトン、アラゴン、エリュアールたちも、革命に強い共感を抱き、政治参加し人間の精神活動の自律性を高め、(一時期は共産党に入党するが、後に除名される)時代の荒波に翻弄されながらも、精神の自由を見失わず、極めて斬新な手法によって豊かな神秘と驚異を創り上げたところが、シュルレアリスムの栄光たる所以であるだろう。
シュルレアリスム展3
今回の「シュルレアリスム展」での出品作品は、パリのポンピドゥセンター所蔵の絵画、彫刻、オブジェ、デッサン、写真、映画、などの170点に加えて、書籍・雑誌・手紙メモなどの関連資料を多数揃えた”シュルレアリスムの全貌を辿る”最大級の大型企画展である。


キーワード的作家・画家たちは
第1章;ダダからシュルレアリスムへ(1919年―1924年)
    マルセル・デュシャン、ジョルジュ・デ・キリコ、マックス・エルンスト
第2章;「宣言」から「第二宣言」へ(1924年―1929年)
    アンドレ・マッソン、ジョアン・ミロ
第3章;不安の時代        (1929年―1939年)
    ヴィクトール・ブローネル、ダリ、エルンスト
第4章;亡命下のシュルレアリスム (1939年―1946年)
    ジャクソン・ポロック、アーシール・ゴーキー、ロバート・マザウェル
第5章;最後の炎         (1947年―1966年)
    ユディト・レーグル、シモン・アンタイ、ジャン・ドゴテクス


なんとも夢・非現実的な世界を漂い、不可思議な気分にさせる展覧会であった!!
またとない機会だから必見です!!!



シュルレアリスム関連書籍はこちら


コメントを残す

過去記事

カテゴリー

Twitter